クリスマス・レッスン、今年もシュト-レンを作っています。
数年前までは、シュト-レンと言っても店頭でみかけることは少なかったのですが、ここ2-3年でこの季節ずいぶんと色々なところで見かけるようになりました。
ドイツでは12月に入るとクリスマスまで毎日少しずつ食べられるシュト-レン。12月に入る頃に家族で必要な分をたくさん焼くそうです。シュト-レンにはいくつか種類があるのですが、今年は、生地の中央にローマジパンを入れるタイプのものにいたしました。「マジパン?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、ケーキの飾りなどに使われるような物とは違いしっとりとしたアーモンドの風味を楽しんでいただける美味しいものです。ミックス・フルーツ酵母のエキスを風味付けに使い、ラム酒漬けされたドライフルーツとクルミを入れフィリングがぎっしりのシュト-レンです。
シュト-レンの特徴はお砂糖でくるまれた真っ白な姿です。イエス・キリストが誕生した際のおくるみに包まれた姿を模していると言われています。この姿は、焼成後に溶かしバターをたっぷり浸みこませ、そしてお砂糖でコーティングすることによって出来あがります。これで日持ちさせる意味合いもあります。
普段は、なるべくヘルシーに出来るようなパンを考えるのですが、このシュト-レンの仕上げのバターとお砂糖に関しては、保存性のこともありますので躊躇されている方にも「しっかり」と付けていただいています(^^)
あわせて作るパンは、ドイツやオーストリアで毎日のように食べられる、カイザー・ゼンメルを作ります。サンドイッチにしても、甘いスプレッドなどをつけても美味しい、万能で手軽な食事パンです。外側はパリパリ、中は軽い食感です。今回は押し型を使わず手成型で作ります。皇帝の王冠のように五角形にしていくのですが、みなさん最初の一つ目の成型は少し戸惑われますが、そのあとは慣れてかわいい王冠を作られています。
ご試食の際は、簡単なサンドイッチにして召し上がっていただいています。
シュト-レンもローマジパンが入っているタイプのものを初めて召し上がられた方にもご好評をいただいております。
クリスマス・パンに共通して言えるのは、生地を作るために材料を揃えることと下準備の手間があります。自分で作ってみたいけれども、一つ作るためにこれだけの材料を揃えるのは・・・、揃えても残った材料を他にどう使おう・・・?ということがあるかと思います。そんな際にも、クリスマス・レッスンは通常のレッスンとは異なり生地作りがありませんので、どうぞお気軽にご参加ください。