キャンバスのお手入れ方法

日頃みなさんからよく「キャンバスの洗い方」についてご質問を受けますので、ご参考までに簡単に記載したいと思います。

 

まず購入したての新品のキャンバスは糊漬けされているものが多いかと思いますので、その糊を落とします。水で簡単に流す程度ではきれいには落ちないので、お湯に一晩漬けておき、その後きれいに洗い流します。

 

日頃の手入れの仕方としては、スケッパーで生地を切った際についた少々のパン生地の筋程度であれば、パン生地が乾いてからスケッパーでかき落とす程度で大丈夫です。キャンバスはよく乾かさないとカビが出てくるため、気を付ける必要があります。またよく乾いていないキャンバスで作業をすると生地離れが悪くなります。

 

生地が多くついてしまった、またドライフルーツの色やチョコレート等の油脂類が付いて汚れてしまった場合は、上記のように生地を落とし、きれいにしたキッチンのシンクで少量の食器用洗剤でたわし等で洗い、よく乾かします。

 

ただ長年使用していると、黄ばんで次第にキャンバスにパン生地が目詰まりし、普段上記のようにお手入れしていても、ベンチ時や成型の際にパン生地がキャンバスに付き生地離れが悪くなってきます。そのような時はオキシクリーン等の酸素系漂白剤で漬け置き洗いをするのがお勧めです。洗い桶の大きさに対してキャンバスがどのくらいの大きさかにもよると思いますが、漬け置きしている間に数度押し洗いのように生地を押し(ゴム手袋着)、キャンバスの折りたたみを変えるとよいと思います。目詰まりした生地や油シミなどが落ちキャンバスに白さが戻ってきます。漬け置きした溶液をしっかり洗い流し、しっかりと乾かします。

 

キャンバスはなくてもどうにかなりますが、あると便利なパン作りのアイテムです。でもお手入れに少々煩わしいところがあるのは否めません。プロのベーカリーではキャンバスをクリーニングに出されるとか。ちょっと羨ましいお話しですが、やはりきれいなキャンバスで作業できると気持ちよく作業も進められます。

 

梅雨を控えたこの季節、みなさんもお天気のよい日にキャンバスのお手入れはいかがでしょうか?