すっきりしないお天気が続いておりますね。昨年のような酷暑の夏は困りますが、さすがにお日さまと青空が恋しいこの頃です。
すっかりレッスンのご報告をご無沙汰してしまいました。
今月の自家製酵母のレッスンは、レッスンでは初めて扱うハーブのローズマリーの酵母です。ハーブはドライフルーツなどと異なり糖分が少ないため、十分な発酵力にする元種を作る際に何度も種継ぎをする必要があり少々時間と手間がかかります。そのため今までご紹介せずにいたのですが、ローズマリ―の独特の香りと風味を楽しんでいただきたいと思い、今回扱うことにしました。
もし、挑戦される際は地植えのローズマリーで新芽がぐんぐん伸びている元気がいい時期のものを剪定して漬けこめると発酵もよく香りも強く出てくれるかと思います。
さてこのローズマリー種で作るのは、ローズマリー種の風味を楽しんでいただけるようシンプルなバゲット風生地にして、成型で少し遊んでいただくようきのこの形にする「シャンピニオン」です。きのこのかさの部分は薄くパリパリした食感、下の部分はかさに覆われているためもっちりした食感を楽しめます。
ローズマリーの元気さによるのですが、ローズマリー種の風味が強く出た時は清涼感のある風味になり、さほど風味が強く出なかった場合はクセのない風味になります。
あわせて作るのが仕込み水にトマトの水煮を入れトマト風味の生地にチーズとナッツを巻きこむ「トマテ・フロマージュ」です。ローズマリー種の風味とトマトがとてもよくマッチしています。フィリングはイタリア風、南仏風なイメージで色々アレンジして楽しんでいただけると思います。
自家製酵母を楽しんでいらっしゃる方もハーブはまだチャレンジしていないなぁという方に、少々手はかかりますがぜひローズマリーにチャレンジしていただきたいなぁと思います。どうぞお気軽にご参加ください。
これまでになく長いと思っていたGWもあっという間に過ぎてしまいました。
今月は半年毎の開催を目標にしておりますハートブレッドプロジェクト・レッスンを「自家製酵母レッスン」で実施しております。
今月の自家製酵母は、砂糖漬けされたゆずピールを酵母にしています。
このゆずピール、最初は難しいことなく起こすことが出来、ゆずの香り高いよい酵母になったのでレッスンに取り入れたわけですが、少し難しい点があるということが分かり、連休の間ずっと悩まされておりました(^^;)そのあたりのことはレッスン中にみなさんに共有したいと思っています。
「柚子そば」をイメージした「胡麻そばハート」はそばがきを入れた生地に白ごま、黒ごまを入れハートの形に成型しています。
もうひとつ作りますのは、やはりゆずの酵母を使い、プレーン生地と緑茶を入れた生地に小倉あんと桜あんを包んだ「2色あんぱん」です。
1つの型に6枚の花びらを入れていくため、細かい包餡作業がたくさんあるのがちょっぴり大変です(^^)どちらの生地にどちらの餡を包むかはお好みで組み合わせていただいています。
この花びら1枚1枚をハートに見立て、また春らしい新緑をイメージした2色あんぱんにいたしました。
どちらのパンもゆずの香りとそれぞれの素材のマッチングをお楽しみいただきたいと作りました。
ハートブレッドプロジェクトにつきましては、こちらをご参照ください。
活動にご賛同いただけましたら幸いです。
自家製酵母を使ってのパン作りにも色々な方法があります。
私は普段、酵母液から元種を作る方法をとっています。また、レッスンでも元種を使った作り方をご紹介しています。
酵母液をそのまま使うストレート法も興味はあるのですが、一次発酵に時間がかかるため、時間やその他諸々の都合がつく時にでないと作りにくいので、なかなか機会なかったりします。
今回4月の自家製酵母のレッスンの大好きな「いちご酵母」が残っていたので、一度焼きたいと思っていましたいちご酵母のストレート法でカンパーニュを作りました。
やはり一次発酵に時間がかかりましたが、焼成後のパンから香る鮮やかないちごの香りに驚かされました。元種で作ったものもいちごの香りはするのですが、ストレートのはより強く感じられます。
これからもっと液種ストレート法でも作る機会を増やし、お通いになられる方への参考情報を増やしていきたいと思います。
自分への覚書とご参考として配合を簡単に記載します。
<配合> <ベーカーズ%>
強力粉 春よ恋 80.0
キタノカオリ全粒粉 10.0
ライ麦 10.0
三温糖 5.0
塩 2.0
いちご酵母液 60.0
ショートニング 5.0
<いちご酵母>
いちご 100.0g
水 300.0g
砂糖 5.0g
一次発酵 室温(19-22℃) 3倍程度まで大きくなるのに17.5時間
二次発酵 40℃ 湿度80%1時間
焼成 200℃ 20分
高井戸駅神田川沿いの桜も先日の雨と風で大分散ってしまいました。
ここ数年4月に入る頃には咲き終わってしまうような感じでしたが、今年は春らしい景色となりました。
自家製酵母のレッスンも桜と春を意識した色使いの内容となっております。
今月は、毎年この時期に扱っています「いちご」の酵母です。いちごは香りがとても強く、パンにも色、風味、そして香りが残るのが特徴です。私が個人的にも大好きな酵母です。
今回はこの酵母でクランベリーを入れたベーグルを作ります。
私はこのクランベリーを入れたいちご風味の生地のベーグルにクリーム・チーズを塗って食べるのがとても好きなので、ご試食時にはみなさんにもそのようにお勧めさせていただいております(^^)
ベーグルは通常のパンの工程のよう数時間に渡る一次発酵がないため、作るのにかかる時間が短くて済みます。また他のパンにはない「茹でる」という工程が入るのが特徴です。
あわせて作るのは、メロンパンのいちご版といいましょうか、やはりいちごの酵母を使用したふんわりいちごの風味の生地にラズベリージャムで色付けしたクッキー生地を被せた「ベリーぱん」です。
メロンパンはクッキー生地を作るのに手間がかかる・・・ということがありますが、今回は基本材料を混ぜたらOK、そして生地を冷蔵庫で寝かせず、すぐ生地に被せてもOKという配合になっています。
このベリーぱん、みなさんにお気に召していただいており嬉しい思いです。
クッキー生地は応用が出来ますので、お好みで色々アレンジいただくと楽しいかと思います。
桜は終わってしまいましたが、レッスンの方ではまだまだみなさんと春を楽しみたいと思います。
いちごの酵母にご興味がございましたらどうぞお気軽にご参加ください♪
今月の自家製酵母のレッスンは「ライ麦」と水から起こすライサワー種を扱っています。
3月はこれから活動的になる季節に備え滋養のある素材を使い元気になるパンをテーマにしていますが、ライ麦は小麦より糖質が低く、食物繊維が豊富でビタミン、カリウムも含まれる穀物のため、小麦粉だけの白いパンよりライ麦を入れることで糖質が低く栄養価の高いパンになります。
ライ麦というと固くて酸味のあるドイツパンを連想される方もいらっしゃるかと思いますが、自分で起すライサワー種はそんなに酸味が高くならず、優しい酸味でライ麦の美味しさを楽しめるパンにすることが出来ます。
このライサワー種で今回はクルミを入れた「セーグル・ノア」を作ります。
ライ麦パンを楽しむには、白いパンと同じように食べても本当の美味しさは分かりにくくライ麦パンとあう食材との食べ方というのもありますので、レッスンの中ではそのようなお話しもしております。
ライサワー種は、温度管理が出来ればお越しやすい酵母で力も強い酵母です。
あわせて作るのが、セーグル・ノアとはある意味対極なふんわり柔らかいブリオッシュ生地にドライフルーツを入れ編み込みをした「フルヒテ・ツオップ」です。
4本の生地の編み込みをするのですが、初めてこの成型をする際は途中でどの紐をどちらに編むのか混乱しがちなので、成型をする際に練習をしていただきます(^^)
私もライ麦パンは最初あまり好みではなかったのですが、自分で起したライサワー種で優しい酸味のライ麦パンを食べるようになってからライ麦の美味しさが分かるようになり、今ではライ麦パンが好きになりました。
ライ麦パンはちょっと苦手かなぁという方にぜひライサワー種をお試しいただきたいと思っています。